The 500 Greatest Songs of All Time : 230-221
230. You Can’t Always Get What You Want – The Rolling Stones (1968)
ローリング・ストーンズのアルバム「レット・イット・ブリード」の収録曲で、コーラス隊をフィーチャーした約7分30秒間にも及ぶ大作となっている。
最初にリリースされたのはシングル「ホンキー・トンク・ウィメン」のB面としてだったが、この時にはコーラス隊がまだフィーチャーされていなく、よりシンプルなアレンジであった。
欲しいものがいつも手に入るとは限らないが、挑戦し続ければ必要なものは手に入れられる、というような内容がリスナーから広く共感されやすくなっている。
ドラムスをチャーリー・ワッツではなく、プロデューサーのジミー・ミラーが演奏しているほか、アル・クーパーもレコーディングに参加している。
229. Ace of Spades – Motörhead (1980)
モーターヘッドのアルバム「エース・オブ・スペード」からシングルカットされ、全英シングル・チャートで最高15位を記録したが、中心メンバーのレミーが亡くなった後に再度ランクインすると13位まで上がり、約35年ぶりに最高位を更新することになった。
ドライヴ感溢れるとてもカッコいいハード・ロックであり、トランプやサイコロなどギャンブル関連のたとえが歌詞にはいくつも出てくる。
228. You’re So Vain – Carly Simon (1972)
カーリー・サイモンのアルバム「ノー・シークレッツ」からシングルカットされ、全米シングル・チャートで3週1位に輝いた。全英シングル・チャートで最高3位、日本のオリコン週間シングルランキングで最高11位と、他の国々でもヒットしている。邦題は「うつろな愛」である。
自己中心的で中身のない恋人について皮肉っぽく歌った曲で、ウォーレン・ビーティをはじめ、カーリー・サイモンがかつて交際した男性たちがモデルになっているようだ。
クレジットはされていないが、ミック・ジャガーがバッキング・ボーカルで参加している。
227. Hound Dog – Elvis Presley (1956)
エルヴィス・プレスリーが1956年7月にリリースしたシングルで、全米シングル・チャートで11週連続1位の大ヒットを記録した。
ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーのコンビによって書かれた楽曲で、ビッグ・ママ・ソーントンが歌ったオリジナル・バージョンはR&Bチャートで1位に輝いている。その後、様々なアーティストによってカバーされているが、エルヴィス・プレスリーが参考にしたのはラスベガスの公演で見たフレディ・ベル&ベル・ボーイのバージョンである。
オリジナルは女性を主人公にした歌詞だったが、それが少し変えられている。
226. Mr. Tambourine Man – The Byrds (1965)
バーズのデビュー・シングルとしてリリースされ、アメリカやイギリスのシングル・チャートで1位に輝いた。オリジナルはボブ・ディランのアルバム「ブリンギング・オール・バック・ホーム」に収録されたバージョンだが、アレンジがよりロック的になっている。
とはいえ、レコードに収録された演奏にバーズのメンバーは参加していなく、ボーカルとコーラス以外はすべてスタジオ・ミュージシャンによるものである。このシングルがフォーク・ロックというジャンルを確立し、後のジャングリーなタイプのインディー・ロックにも大きな影響をあたえたとされている。
225. Paint It Black – The Rolling Stones (1966)
ローリング・ストーンズが1966年5月にリリースしたシングルで、イギリスやアメリカのシングル・チャートで1位に輝いた。邦題は「黒くぬれ!」である。
すべてを黒く塗りつぶしたいというような、厭世的で絶望的な気分が表現されていて、ローリング・ストーンズの不良性のようなものがあらわれた楽曲だということもできる。ブライアン・ジョーンズによるシタールのサウンドも、楽曲に不穏な感じをあたえていてとても良い。
224. The Eton Rifles – The Jam (1979)
ザ・ジャムのアルバム「セッティング・サンズ」から先行シングルとしてリリースされ、全英シングル・チャートで最高3位を記録した。バンドにとって初のトップ10ヒットである。
タイトルにも入っているイートン校はイギリスの金持ちが通う名門校らしく、その近くで労働者階級に人々によるデモ行進が行われるという新聞の記事を読んだポール・ウェラーがそれにインスパイアされて書いた曲だといわれている。
後にイートン校出身で保守党党首のデーヴィッド・キャメロンがこの曲をお気に入りだと語った時、ポール・ウェラーは当然に不快感を露わにしていた。
223. Buddy Holly – Weezer (1994)
ウィーザーのデビュー・アルバム「ウィーザー(ザ・ブルー・アルバム)」からシングルカットされ、全英シングル・チャートで最高12位を記録した。
中心メンバーのリヴァース・クオモが、アジア人のガールフレンドのことを友達にからかわれたにをきっかけに書いた曲である。
あまりにキャッチーすぎるこの曲をリヴァース・クオモはアルバムから外そうと考えていたのだが、プロデューサーである元カーズのリック・オケイセックからの強い勧めで収録されることになったようだ。
222. Our Lips Are Sealed – The Go-Go’s (1981)
ゴーゴーズのデビュー・アルバム「ビューティ・アンド・ザ・ビート」から先行シングルとしてリリースされ、全米シングル・チャートで最高20位を記録した。邦題は「泡いっぱいの恋」である。
メンバーのジェーン・ウィードリンと、スペシャルズ〜ファン・ボーイ・スリーのテリー・ホールによる共作曲である。ゴーゴーズはスペシャルズのツアーでサポート・アクトを務めたことがあり、そこから交流がはじまったという。
1983年にはファン・ボーイ・スリーによるバージョンもリリースされ、全英シングル・チャートでは最高10位とゴーゴーズのバージョン以上のヒットを記録している。
ゴーゴーズはこの次のシングル「ウィ・ガット・ザ・ビート」が全米シングル・チャートで最高2位、「ビューティ・アンド・ザ・ビート」が全米アルバム・チャートで1位とメジャーに大ブレイクし、話題のガールズバンドとして大注目される。解散後はベリンダ・カーライルがソロ・アーティストとして売れたりもしていた。
221. Ticket to Ride – The Beatles (1965)
ビートルズが1965年4月にリリースしたシングルで、イギリスやアメリカなどのシングル・チャートで1位に輝いた。邦題は「涙の乗車券」である。
恋人が自分の元を離れていく悲しみというポップソングとしてはわりとありがちなテーマを扱っていながら、明らかに深さと重みが増していて、ひじょうに味わい深い楽曲になっている。
映画「ヘルプ!4人はアイドル」でも使われ、サウンドトラックアルバムにも収録された。カーペンターズによるカバーバージョンもわりと有名である。