定番クリスマスソングベスト50(41-50)
41. Christmas in Hollis/Run-DMC (1987)
RUN D.M.C.が「ウォーク・ジス・ウェイ」をヒットさせた翌年、1987年にリリースされたチャリティー・アルバム「クリスマス・エイド」に収録された曲である。
タイトルに入っているのは、メンバーが生まれ育ったニューヨーク州クイーンズ地区の地名である。「フロスティ・ザ・スノーマン」「ジングル・ベル」といったスタンダードソングのフレーズが挿入されているのも楽しい。
ミュージックビデオはマイケル・ジャクソン「BAD」を抑えて、「ローリング・ストーン」誌の年間ベスト・ビデオに選ばれた。
42. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!/Dean Martin (1959)
サミー・カーンとシュール・スタインによって1945年につくられたこの曲は最初にヴォーン・モンローによってレコーディングされて、ヒットした。後に映画「ダイ・ハード」でも使われている。
その後、様々なアーティストたちによってカバーされているが、ディーン・マーティンのバージョンも特に人気が高い。クリスマスのことは直接何も歌われていないのだが、いまやクリスマスの定番曲としてすっかり定着しているように思える。
43. 2000 Miles/Pretenders (1983)
アメリカではシングル「ミドル・オブ・ザ・ロード」のB面に収録されていたが、イギリスではシングルA面としてリリースされ、全英シングルチャートで最高15位を記録した。
歌詞はクリスマスシーズンに遠く離れた恋人同士のことを歌っていると解釈することができるが、実際にはこの前年に急死したバンドの元メンバー、ジェイムス・ハニーマン・スコットについて書かれているようである。
44. Santa Claus Is Comin’ to Town/Bruce Springsteen and The E Street Band (1981)
クリスマスソングのスタンダード「サンタが街にやって来る」をブルース・スプリングスティーンがカバーしたバージョンである。
1975年にニューヨーク州ブルックヴィルで録音されたEストリート・バンドとのライブ・バージョンで、1982年に「セサミ・ストリート」のコンピレーションアルバムに収録された後、1985年にシングル「マイ・ホームタウン」のB面としてもリリースされた。
45. Christmas Time Is Here/Vince Guaralde Trio (1965)
「スヌーピーのメリークリスマス」は1965年に放映されたアニメーションの特別番組であり、以来、アメリカではクリスマスの定番として親しまれている。
ジャズ・ピアニストで作編曲家であるヴィンス・ガラルディによるサウンドトラックの人気も高く、いくつかの曲はスタンダードとしても親しまれている。
この曲は当初インストゥルメンタルだったが、番組プロデューサーが歌詞を付けた。
46. 8 Days of Christmas/Destiny’s Child (2001)
デスティニーズ・チャイルドが2001年にリリースしたクリスマスアルバムのタイトルトラックである。
鈴の音と「ジングル・ベル」のメロディーから、一瞬にしてデスチャ節とでもいうべき素晴らしいボーカルパフォーマンスとR&B的なサウンドが展開されていく。
47. Father Christmas/The Kinks (1977)
パンクロックが盛り上がっていた1977年にザ・キンクスがリリースしたクリスマスソングで、全英シングルチャートにはランクインしていない。
とはいえ、労働階級の子供たちが百貨店のサンタクロースを殴り、おもちゃではなく現金をよこせ、おもちゃは他の金持ちの子供にくれてやれ、というようなことを言うなかなか過激な内容になっていてとても良い。
48. Frosty the Snowman/Cocteau Twins (1993)
コクトー・ツインズが1993年のクリスマスシーズンにリリースした「スノーEP」に収録されていた、スタンダードナンバーのカバーバージョンである。
EPといっても2曲入りで、もう1曲はやはりクリスマスのスタンダード「ウィンター・ワンダーランド」であった。
エリザベス・フレイザーの幻想的なボーカルが、オリジナル楽曲とはまた違ったタイプの魅力を醸しだしていてとても良い。
49. CHRISTMAS TIME IN BLUE -聖なる夜に口笛吹いて-/佐野元春 (1985)
佐野元春が当時12インチシングルでリリースしたクリスマスソングで、後にアルバム「カフェ・ボヘミア」にも収録された。オリコン週間シングルランキングでは最高8位を記録している。
レゲエ調のリズムにのせて、持てる者にも持たざる者にも平等にクリスマスは訪れるというような理想主義的なメッセージが歌われている。
1990年のクリスマスイブにはテレビ朝日系で放送された「ディズニーの魔法の国のメリー・クリスマス」に出演し、この曲を披露したことも話題になった。
50. Felis Navidad/Jose Feliciano (1970)
プエルトリコ出身の盲目の歌手、ホセ・フェリシアーノによるクリスマスソングである。
クリスマスの挨拶のようなシンプルな歌詞がスペイン語と英語で繰り返される。1970年の楽曲だが、デジタルストリーミング時代になってより定番化が進んだ印象のあるクリスマスソングの1つである。