1993年の洋楽ロック&ポップス名曲ベスト50

30. Human Behaviour – Bjork

アイスランド出身のインディー・ロック・バンド、シュガーキューブスのボーカリストだったビョークがクラブ・ミュージック的な音楽でソロ・デビューするやいなやたちまち大人気になったのもこの年であった。これはその先行シングルだが、ミュージックビデオがひじょうにぶっ飛んでいてかなり良かった。

29. So Young – Suede

全英アルバム・チャートで初登場1位に輝いたスウェードのデビュー・アルバム「スウェード」に収録され、後にシングル・カットもされた曲。川崎クラブチッタの初来日公演に行ったことが思い出される。

28. It Was A Good Day – Ice Cube

アルバムは前の年にリリースされていたと思うのだが、この年にシングル・カットされて、暑い夏の日によく聴いていた。アメリカの屋外で行われがちなバーベキューなどに似合いそうな楽曲。行ったこともこの先、行くこともないとは思われるが。

27. 50ft Queenie – PJ Harvey

PJハーヴェイの2作目のアルバム「リッド・オブ・ミー」からの先行シングル。アルバム1曲目の収録されたタイトルトラックの評価が高いが、個人的にはこのロカビリー的な曲もノリノリでかなり好きである。スティーヴ・アルビニがプロデュースしたことでも話題になった。

26. Today – Smashing Pumpkins

ニルヴァーナ「ネヴァーマインド」の大ヒット以降、グランジロックが大ブームとなったのだが、ニルヴァーナ以外は不思議とハマらないというタイプの人たちも少なくはなかったような気がする。スマッシング・パンンプキンズはその中間という感じがしたが、この曲は純粋にキャッチーだし今日はいままでで最高の日だという内容も良かった。

25. Who Am I (What’s My Name)? – Snoop Doggy Dogg

Gファンクというやつである。音楽雑誌のインタヴュー記事などでは犯罪歴などがセンセーショナルに取り上げられていたような印象があるが、サウンドとしてとても新しくて良かった。

24. I Hang Suspended – The Boo Radleys

プライマル・スクリーム、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ティーンエイジ・ファンクラブ、ライドにオアシスとすさまじい勢いだったクリエイション・レコーズだが、1993年といえばブー・ラドリーズの「ジャイアント・ステップス」である。後にヒットした「ウェイク・アップ・ブー」もキャッチーで良かったが、この頃は実験性や野心とポップ感覚が拮抗していて、ひじょうに充実していた。アルバムの1曲目に収録され、先行シングルとしてもリリースされたこの曲にもその一端を感じることができる。

23. Smokebelch Ⅱ(Beatless Mix) – The Sabres Of Paradise

プライマル・スクリームやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの楽曲の素晴らしいリミックスでも知られるアンドリュー・ウェザオールのユニットがセイバーズ・オブ・パラダイスで、このインストゥルメンタルの曲も様々なアイデアに溢れていてとても良い。

22. My Sister – The Juliana Hatfield Three

レモンヘッズのイヴァン・ダンドと付き合っていたり、コーラスで参加していたりもしていたジュリアナ・ハットフィールドが、そのキュートなボーカルも含め、個人的に大好きなのだが、姉に対しての絶妙に微妙な感情をテーマにしたこの曲もキャッチーで最高である。ちなみに、ジュリアナ・ハットフィールドに姉はいないらしい。

21. England’s Dreaming – Cornershop

後に音楽性を少しずつ変えていき、1998年には「ブリムフル・オブ・アーシャ」のノーマン・クック・リミックスが全英シングル・チャートで1位にもなるコーナーショップだが、この頃はローファイなパンク・ロック的な音楽をやっている。アジア系イギリス人のバンドということで反レイシズムの姿勢を強く打ち出していて、人種差別的な発言をしたモリッシーの写真を燃やしたことなどでも知られる。この曲でもザ・スミスの「ヘヴン・ノウズ」の一部を引用した上で煽っていて、とても好感が持てる。