洋楽ロック&ポップス名曲1001:2003, Part.2

OutKast, ‘Hey Ya!’

アウトキャストのアルバム「スピーカーボックス/ザ・ラヴ・ビロウ」からシングルカットされ、全米シングルチャートで1位、全英シングルチャートでは最高3位を記録した。

とはいえ、「スピーカーボックス/ザ・ラヴ・ビロウ」はビッグ・ボーイの「スピーカーボックス」とアンドレ・3000の「ザ・ラヴ・ビロウ」というソロ・アルバムの2枚組であり、この曲は「ザ・ラヴ・ビロウ」に収録されていたため、実質的にはアンドレ・3000のソロ曲だということができる。

アウトキャストはヒップホップのアーティストなのだが、この曲はポップスやソウルミュージックの他に、ニューウェイヴ的な感覚もあり、クロスオーバー的な大ヒットを記録した。

アンドレ・3000が1人何役をも演じるミュージックビデオもとても楽しい。

Kelis, ‘Milkshake’

ケリスのアルバム「テイスティ」から先行シングルとしてリリースされ、全米シングルチャートで最高3位のヒットを記録した。

ザ・ネプチューンズによる革新的でありながらポップでキャッチーなサウンドプロダクションと、セクシーな暗喩なども含む素晴らしいボーカルパフォーマンスが絶妙にマッチしている。

ミュージック・ビデオも楽曲のマイルドに官能的な感じを反映してもいてとても良い。

The Killers, ‘Mr. Brightside’

ザ・キラーズのデビュー・シングルで、2004年に再リリースされた後、全米、全米、いずれのシングルチャートでも最高10位を記録している。

ラスベガス出身のアメリカのバンドだが、イギリスのニューウェイヴからの影響がこの頃には強く感じられる。実際にイギリスでひじょうに受けていて、全英シングルチャートに何度も再登場するロングセラーになっている。

中心メンバーのブランドン・フラワーズがクラブに行くと付き合っていた女性が他の男性と親しげにしていた、という実話に基づく楽曲である。

Jay-Z, ‘99 Problems’

ジェイ・Zのアルバム「ザ・ブラック・アルバム」からシングルカットされ、全米シングルチャートで最高30位、全英シングル・ャートでは最高12位を記録した。

リック・ルービンがプロデュースを手がけた久々のヒップホップ曲で、ロック的なサウンドとジェイ・Zのラップがパワフルな相乗効果を生んでいる。

元々はアイス・Tのアルバムに収録された曲がベースになっているが、ジェイ・Zのバージョンでは批評家やアンチなどに対してブチ切れていたりしてテンションが高くてとても良い。

ジェイ・Zがグラストンベリーフェスティバルのヘッドライナーを務めることになった時に、オアシスのノエル・ギャラガーが苦言を呈したりしていたのだが、ジェイ・Zはオアシスの「ワンダーウォール」をカバーした後にこの曲を演り、それ以降も素晴らしいパフォーマンスで盛り上げ、最高であった。

Britney Spears, ‘Toxic’

ブリトニー・スピアーズのアルバム「イン・ザ・ゾーン」からシングルカットされ、全米シングルチャートで最高9位、全英シングルチャートでは1位に輝いた。

キャッチーなダンスポップなのだが、バングラ的なストリングスやサーフ・ロック的なギターのフレーズなども入り、マイルドにセクシーでありながらとてもユニークな楽曲になっている。

ブリトニー・スピアーズが秘密諜報員を演じるミュージック・ビデオもとても良い。