洋楽ロック&ポップス名曲1001:1962

Little Eve, ‘The Loco-Motion’

キャロル・キングとジェリー・ゴフィンがディー・ディー・シャープに提供しようとしたのだが却下されてしまったため、夫妻のベイビーシッターであったリトル・エヴァが歌ってリリースしたところ、全米シングルチャートで1位に輝く大ヒットとなった。

1974年にはグランド・ファンクがロック調にアレンジしたカバーバージョンで全米シングルチャートの1位に輝き、1988年にはカイリー・ミノーグがユーロビート調でカバーして全英シングルチャートで最高2位のヒットを記録した。

日本では1962年に伊東ゆかりによって日本語カバーされたり、2006年にORANGE RANGEがリリースしてオリコン週間シングルランキングで1位に輝いた「ロコローション」があまりにもこの曲と似ていたことからカバー曲扱いにされたりもした。

Booker T. & the MG’s, ‘Green Onions’

ブッカー・T &MG’sがシングル「ブレイヴ・ユアセルフ」のB面としてリリースした後に、AB面を入れ替えて再発し、全米シングルチャートで最高3位を記録した。

スタックス・レコードのハウス・バンドとしてオーティス・レディングやウィルソン・ピケットをはじめ、多くのアーティストのレコーディングに参加し、メンフィスソウルのサウンドを定着させたメンバーたちは、その合間に自分たちに楽曲をも録音していた。そのうちの1つがこの曲であり、ハモンドオルガンが印象的なインストゥルメンタル曲となっている。

イギリスではクラブなどでは人気があったようだが、リリース当時にはヒットしていなく、1979年の映画「さらば青春の光」で使われた翌年、全英シングルチャートで最高7位のヒットを記録している。

The Crystals, ‘He’s a Rebel’

1960年代にソロアーティストとしても活躍したジーン・ピットニーがソングライターとしてクリスタルズに提供した楽曲で、全米シングルチャートで1位を記録した。

プロデューサーのフィル・スペクターはこの曲を聴いてヒットを確信したのだが、ヴィッキー・カーがこの曲をデビューシングルにしようとしているという話を聞いて、いち早くクリスタルズのバージョンをリリースしなければならないと思った。

しかし、クリスタルズはあいにくツアー中ですぐにはつかまらなかったため、ダーレン・ラヴがリードボーカルを務めるブロッサムズでレコーディングしてクリスタルズ名義でリリースするという荒業に出た。

周囲からは不良だと見なされているが、自分にはとてもやさしい男の子について歌ったティーンエイジポップである。