30. Promises – Floating Points, London Symphony Orchestra, Pharoah Sanders
エレクトロニック音楽のフローティング・ポインツとロンドン交響楽団とジャズサックス奏者のファラオ・サンダースがコラボレートしたとてもユニークなアルバム。意外にも思える組み合わせがかっちりハマり、素晴らしい化学反応が生まれているようである。
29. Still Over It – Summer Walker
デビューアルバム「オーヴァー・イット」のプロデューサーと付き合っていたが、妊娠した後で破局し、「スティル・オーヴァー・イット」と題されたこのアルバムではほぼそのことがテーマになっている。カーディ・B、ドージャ・キャット、ファレル・ウィリアムスといった豪華ゲスト陣もゲストに迎えたドキュメンタリータッチのR&B作品で全米アルバム・チャートでは初の1位に輝いた。
28. Chemtrails over the Country Club – Lana Del Rey
ラナ・デル・レイの7作目のアルバムで、2021年にリリースした2作のうちの1つである。当初は2020年に発売される予定だったが、新型コロナウィルスの影響で遅れたという。オーガニックでノスタルジックなサウンドが特徴的であり、全英アルバム・チャートでは通算5作目となる1位を記録した。
27. Seek Selter – Iceage
デンマークのパンクバンド、アイスエイジの5作目でポスト・パンク的なサウンドからよりクラシックロック寄りにもなったことで音楽性が広がっている。
26. An Evening With Silk Sonic – Silk Sonic
ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるユニット、シルク・ソニックのデビューアルバム。70年代ソウルに対する愛着とリスペクトが感じられるとても良い作品である。
25. For The First Time – Black Country, New Road
イギリスのロックバンド、ブラック・カントリー、ニュー・ロードのデビュー・アルバム。ポスト・パンク的な音楽を基本としているが、フリージャズ的な要素が入っていたりもしている。従来の価値観で聴くとコンセプトがカチッと決まっていないようにも思えたりもするのだが、そこが新しくておもしろく感じられたりもする。
24. I Don’t Live Here Anymore – The War On Drugs
クラシックロック寄りのインディーロックとして玄人好みな印象もあるザ・ウォー・オン・ドラッグスの5作目のアルバムで、シンセサイザーが効果的に用いられるなどの新しさがありながら、楽曲のクオリティーも相変わらず高い。
23. Daddy’s Home – St. Vincent
セイント・ヴィンセントの6作目のアルバム。70年代ノスタルジアとデヴィッド・ボウイやプリンス的なモダン感覚とが絶妙にミックスされたようなユニークな音楽である。
22. Star-Crossed – Kacey Musgraves
2018年の「ゴールデン・アワー」が好評だったケイシー・マスグレイヴスの5作目のアルバムで、自身の離婚が大きく影響した作品である。傷心について歌いがちな傾向もあるカントリーポップの現代版のようにも思える。
21. Blue Weekend – Wolf Alice
イギリスのインディー・ロックバンド、ウルフ・アリスの3作目のアルバムで、よりスケールが大きくなった音楽性が好評である。