40. Home Video – Lucy Dacus
アメリカのシンガーソングライター、ルーシー・ダカスの3作目のアルバム。家庭用ビデオというタイトルから連想するような個人的でノスタルジックなフィーリングに溢れた美しさがあって、とても良い。
39. Vince Staples – Vince Staples
アメリカ西海岸のラッパー、ヴィンス・ステイプルズの4作目のアルバムで、対話的で告白的でもあるラップが特徴的である。インパクトはそれほど強くはないのだが、聴けば聴くほど良くなっていくというタイプの作品である。
38. Whole Lotta Red – Playboi Carti
アメリカのラッパー、プレイボイ・カルティの2作目のアルバムで、フューチャー、カニエ・ウェスト、キッド・カディなどがゲスト参加している。エクスペリメンタルなサウンドが刺激的なのだが、24曲で1時間以上もあるにしては単調すぎるのではないかというような批評もある。
37. If I Could Make It Go Quiet – girl in red
ノルウェーのアーティスト、ガール・イン・レッドのデビューアルバムである。それまでにもベッドルームポップ的なEPをいくつかリリースしていたが、この作品ではコロナ禍におけるメンタルヘルスな状況がひじょうに影響したインディー・ポップが展開されている。
36. Conflict Of Interest – Ghetts
イギリスのラッパー、ゲッツの3作目でメジャーレーベルからは初となるアルバムで、16曲で約70分もあるのだがひじょうに充実した内容である。スケプタ、デイヴ、エド・シーランといったゲストも参加し、全英アルバム・チャートでは最高2位のヒットを記録した。
35. Sound Ancesters – Madlib
マッドリブの正確に何作目なのかすでによく分からない、とにかく新しいアルバムで、インストゥルメンタル・ヒップホップの過去と未来ををつなぐような引き続きひじょうにユニークで、このジャンルのパイオニア的存在であることを再認識させるような作品である。
34. To Hell With It – PinkPantheress
2001年生まれのイギリスのアーティスト、ピンク・パンサレスはTikTokに投稿した曲の一部が評判となり、メジャーレーベルとの契約まで行き着いてしまったという、いかにもいまどきなバックグラウンドを持っているのだが、最初のミックステープになるこの作品はわずか18分間に様々なアイデアが詰め込まれていて、注目させるにじゅうぶんな内容になっている。
33. Hey What – Low
1990年代から活動するアメリカの2人組インディーロックバンド、ロウの17作目のアルバム。このキャリアにして新境地が開拓されていて、熟練した実験精神とでもいうべきものも感じられるとても刺激的なインディー・ロック作品である。
32. Fatigue – L’Rain
すでにどういったジャンルに分類すべきなのかさっぱり分からないユニークな音楽なのだが、幻想的でありながら芯に確固としたポップ感覚のようなものも感じられてとても良い。
31. Punk – Young Thug
アメリカのラッパー、ヤング・サグの2作目のアルバム。ドレイク、エイサップ・ロッキー、ポスト・マローン、ドージャ・キャットから生前のマック・ミラーまでゲストがとにかく豪華なのだが、それ以上にサウンド面での進化が際立っている。全米アルバム・チャートで1位に輝いた。