20. Prioritise Pleasure – Self Esteem
スロー・クラブというフォークデュオでも活動していたレベッカ・ルーシー・テイラーのソロプロジェクト、セルフ・エスティームの2作目のアルバムである。エクスペリメンタルなトラックに乗せて、現代において自己の尊厳をどのように保っていくかという問題などについて切実に歌われている。
19. Sling – Clairo
2019年のデビューアルバム「イミュニティ」が好評だったアメリカのシンガーソングライター、クレイロによる2作目のアルバム。センスはそのままアーティストとしての技術面での成長が順当に感じられてとても良い。
18. An Overview On Phenomenal Nature – Cassandra Jenkins
ニューヨーク出身のシンガーソングライター、カサンドラ・ジェンキンスの2作目のアルバム。ツアーメイトであった仲間の死を乗り越えるべく制作されたアルバムだともいわれ、囁くようなボーカルと自然音やサックスの音色などが混じり合い、とても美しい作品になっている。
17. Cavalcade – black midi
イギリスのポスト・パンクバンド、ブラック・ミディの2作目。デビューアルバムの時点でその筋では大人気だったが、そこからさらに進化と深化を遂げていて、この先どうなっていくのかひじょうに楽しみにさせてくれる。
16. Planet Her – Doja Cat
ドージャ・キャットの3作目のアルバム。とにかくものすごくキャッチーな曲が多いのが魅力なのだが、それでいてそこはかとない切なさもあるところが特に良い。アリアナ・グランデやヤング・サグもゲスト参加していて、全米アルバム・チャートでは最高2位を記録した。
15. Heaux Tales – Jazmine Sullivan
アメリカのR&Bシンガー、ジャズミン・サリヴァンの約6年ぶりのリリースで、EPということになっているが4作目のアルバムともいわれている。パワフルなボーカルと強気なアティテュードが圧倒的で最高である。
14. MONTERO – Lil Nas X
ゲイロマンスをテーマにして大ヒットした「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」を含むデビューアルバムで、アメリカとイギリスのアルバム・チャートで最高2位を記録した。
13. Ignorance – The Weather Station
カナダのインディー・ロックバンド、ウェザー・ステーションの5作目のアルバムである。シンガー・ソングライター的なインディー・ロックにジャズの要素も入っていて、新感覚のポップ・ミュージックとしてとても楽しめる。
12. New Long Leg – Dry Cleaning
イギリスのポスト・パンクバンド、ドライ・クリーニングのデビューアルバム。ジョイ・ディヴィジョンをはじめ参照点はいろいろとあったりはするのだが、いまこういった音楽をやることの必然性というかフレッシュな感覚もじゅうぶんにある。
11. Jubilee – Japanese Breakfast
イギリスのインディー・ロックバンド、リトル・ビッグ・リーグのメンバー、ミシェル・ザウナーによるソロプロジェクト、ジャパニーズ・ブレックファストの3作目のアルバム。これまでの作品と比べ、よりカラフルでポップになっていて、80年代シンセ・ポップの今日的解釈としてこれ以上はないのではないかというぐらいのクオリティーである。