The 500 Greatest Songs of All Time : 400-391

400. Got Your Money – Ol’ Dirty Bastard feat. Kelis (1999)

ヒップホップ・グループ、ウー・タン・クランのメンバーでもあったオール・ダーティ・バスタードのソロアルバム「ニガ・プリーズ」からシングルカットされ、全米シングル・チャートで最高33位を記録した。

後にソロ・アーティストとして「コート・アウト・ゼア」「ミルクシェイク」などをヒットさせるケリスは、この曲でレコード・デビューを果たした。また、この曲はファレル・ウィリアムスとチャド・ヒューゴによるプロデューサー・チーム、ザ・ネプチューンズの初期のヒット曲でもある。

399. Hungry Like the Wolf – Duran Duran (1982)

デュラン・デュランのアルバム「リオ」からシングル・カットされ、全英シングル・チャートで最高5位、全米シングル・チャートでは最高3位を記録した。

イギリスではすでにニュー・ロマンティックと呼ばれるムーヴメントの中心的存在としていくつかのヒット曲があり、ルックスの良さもあって日本の洋楽ファンにもわりと人気があったのだが、スリランカのジャングルで撮影されたミュージック・ビデオがMTVでヘヴィー・ローテーションされたことが大きく影響し、アメリカでもついにこの曲でブレイクを果たした。

イギリス出身の主にニュー・ウェイヴやシンセ・ポップのアーティストがアメリカのヒットチャートを席巻した第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンを象徴する楽曲として知られる。当時の全米ヒット・チャートファンにとっては、マイケル・ジャクソン「ビリー・ジーン」、カルチャー・クラブ「君は完璧さ」などと同時期にヒットしていた曲として強く印象に残っている。というか、この3曲がランクインした「ベストヒットUSA」のビデオを何度も繰り返し見た記憶がある。

398. Dynamite – BTS (2020)

韓国の大人気グループ、BTSが初めて全編英語詞でリリースした楽曲で、韓国、日本といったアジア圏のみならず、アメリカやヨーロッパでも大ヒットを記録した。アメリカでは韓国のアーティストとしては初となる1位に輝いている。

ディスコ・クラシック的な感覚を最新のテクノロジーでアップデートしたタイプのポップスは当時のトレンドの1つでもあったが、その中でも特にクオリティーの高い楽曲だということができる。世界中の人々が新型コロナウィルス感染症の流行がもたらす恐怖と不安に打ちひしがれて当時、この曲は圧倒的なポップ感覚によって、ポジティヴなエネルギーを放っていた印象が強い。

397. Let’s Dance – David Bowie (1983)

デヴィッド・ボウイのアルバム「レッツ・ダンス」から先行シングルとしてリリースされ、全米シングル・チャートで1位に輝いた。その少し前には全英シングル・チャートでも1位になっていて、デヴィッド・ボウイにとってアメリカでもイギリスでも1位を記録した初のシングルとなった。

シックのナイル・ロジャースがプロデュースしたダンス・ポップで、70年代のデヴィッド・ボウイに比べると、オーソドックスな音楽性だともいえるが、ミュージック・ビデオの影響もあり、より幅広いリスナーにアピールすることにもつながった。

396. Rehab – Amy Winehouse (2006)

エイミー・ワインハウスのアルバム「バック・トゥ・ブラック」から先行シングルとしてリリースされ、全英シングル・チャートで最高7位を記録した。アメリカでもヒットし、全米シングル・チャートで最高9位まで上がり、グラミー賞では最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞など5部門を受賞した。

マーク・ロンソンのプロデュースによる楽曲は60年代ソウル・ミュージック的でもあるサウンドにのせて、エイミー・ワインハウスが薬物中毒やアルコール依存症克服のためのリハビリ施設入所を拒むという、実体験について歌ったものである。

2007年の秋、会社の研修でラスベガスに行った時に街でこの曲がよく流れていて、本当にアメリカでもこの曲が流行っているのだなと実感した記憶がある。

エイミー・ワインハウスは2011年、アルコール中毒によって27歳の若さでこの世を去ることになった。

395. Rent – Pet Shop Boys (1987)

ペット・ショップ・ボーイズのアルバム「哀しみの天使」からシングルカットされ、全英シングル・チャートで最高8位を記録した。

経済的に援助してくれる相手との関係性をテーマにした、これもまたラヴソングの1つである。歌詞でも「アイ・ラヴ・ユー」と歌われるが、その後に続くフレーズは「あなたは私の家賃を支払ってくれる」である。

どこか哀愁を感じさせるメロディーとシンセサウンド、シニカルなボーカルというペット・ショップ・ボーイズの良いところがあるベクトルにおいて極まったのような楽曲である。デレク・ジャーマン監督のミュージック・ビデオはYouTubeで公式には公開されていない。

394. Rise – Public Image Ltd. (1986)

パブリック・イメージ・リミテッドの「アルバム」というタイトルのアルバムから先行シングルとしてリリースされ、全英シングル・チャートで最高11位を記録した。

ジョン・ライドンのボーカルがやはりオリジナリティーに満ち溢れまくっているわけだが、アパルトヘイトをテーマにしたこの曲においては、繰り返される「Anger is an energy」というフレーズがひじょうに印象的である。

セックス・ピストルズ脱退後のジョニー・ロットンがジョン・ライドンになって結成したのがパブリック・イメージ・リミテッドだが、バンドメンバーはいろいろ変わっていて、この曲においてはスティーヴ・ヴァイがギター、ビル・ラズウェルがベース、坂本龍一もフェアライトCMIで参加している。

個人的には大学合格後、浪人時代を過ごした大橋荘を引き払う少し前に巣鴨のDISC510こと後藤楽器店で「アルバム」というタイトルのアルバムを買った記憶がある。岡田有希子「くちびるNetwork」がヒットしていた頃だ。

393. Back to Life (However You Want Me) – Soul Ⅱ Soul (1989)

DJ、ジャジー・Bを中心とするソウル・Ⅱ・ソウルはロンドンのクラブシーンで人気のユニットとして紹介され、日本の流行最先端人間たちの間でもわりと話題になっていたような気がする。この曲は全英シングル・チャートで1位に輝いた後、アメリカでもヒットし、全米シングル・チャートで最高4位を記録した。

ソウル、ヒップホップ、ハウス、レゲエなどをミックスしたようなユニークな音楽性はグラウンド・ビートなどとも呼ばれていたのだが、どうやらネオアコなどと同様に日本独自のジャンル分けだったようだ。元MUTE BEATの屋敷豪太がかかわっているという情報も、日本の音楽リスナーとしては誇らしく感じられた。

個人的には深夜のアルバイトをしていたローソン調布柴崎店で何百回も聴いた記憶がある。土曜日は「三宅裕司のいかすバンド天国」を見るためにアルバイトを入れていなかったが、そこでもローソンのCMを見ることになった。相原勇が「次のバンドはこのバンドだい!」と言って、バックステップをかましていた。

392. Tender – Blur (1999)

ブラーのアルバム「13」から先行シングルとしてリリースされ、全英シングル・チャートで最高2位を記録した。

デーモン・アルバーンがエラスティカのジャスティーン・フリッシュマンと破局したことによるダウナーな気分を反映した、哀切きわまるバラードであり、ゴスペル隊によるソウルフルなコーラスやギタリスト、グレアム・コクソンのソロボーカルパートなども印象的である。

391. You Oughta Know – Alanis Morissette (1995)

カナダ出身のシンガー・ソングライター、アラニス・モリセットの大ヒットアルバム「ジャグド・リトル・ピル」からシングルカットされ、全米シングル・チャートで最高6位を記録した。

オルタナティヴ・ロックがメインストリーム化して以降の新しい感覚を反映したシンガー・ソングライター作品であり、別れた恋人との関係が赤裸々に歌われているところも注目された。

演奏にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーとデイヴ・ナヴァロも参加している。