邦楽ポップ・ソングス・オール・タイム・ベスト500:160-151

160. シャングリラ/チャットモンチー (2006)

チャットモンチーの3枚目のシングルで、オリコン週間シングルランキングで最高6位のヒットを記録した。

徳島県出身の当時は3ピースのガールズ・ロック・バンドで、ポップでキュートな音楽性がとても良い。

この曲は川に落とした携帯電話が笹舟のように流れていって、「気がつけばあんなちっぽけな物でつながってたんだ」と感じたことなどが歌われている。

そして、「君を想うと今日も眠れない僕のこと ダメな人って叱りながら愛してくれ」というような精神性はいずれ克服されるべきだとしても、この曲のポップソングとしての強度には間違いがない。

159. COMPLICATION SHAKEDOWN/佐野元春 (1984)

佐野元春のアルバム「VISITORS」の1曲目に収録され、後にシングルカットもされた曲である。

シティ感覚溢れるロックンロール的な音楽で人気を得て、ベストアルバム「No Damage」がオリコン週間シングルランキングで1位というタイミングで単身渡米し、翌年に届けられたアルバム「VISITORS」はそれまでの作品とは音楽的にかなり異なっていて、ファンやリスナーを戸惑わせたり興奮させたりした。

当時、日本では特にまだマイナーだったヒップホップの要素を取り入れた日本語の作品ということでもエポックメイキングであり、時間が経ってからも高く評価されがちである。

158. BE MY BABY/COMPLEX (1989)

COMPLEXのデビューシングルで、オリコン週間シングルランキングで1位に輝いた。

吉川晃司と布袋寅泰によるスーパーユニットで、文学性のようなものよりも感覚的なカッコよさを追求したかのような音楽性がとても良い。

157. カルアミルク/岡村靖幸 (1990)

岡村靖幸のアルバム「家庭教師」(オリコン週間アルバムランキング最高7位)からシングルカットされ、オリコン週間シングルランキングで最高61位を記録した。

「どんなものでも君にかないやしない」というフレーズは、後にトリビュートアルバムのタイトルにもなった。

「ファミコンやってディスコに行って知らない女の子のレンタルのビデオ見てる」という歌詞には当時の時代背景を感じさせるが、「優勝できなかったスポーツマンみたいに ちっちゃな根性身につけない」的なメンタリティーは現在も人の心や体を動かしていると思われる。

「電話なんかやめてさ 六本木で会おうよ いますぐおいでよ 仲なおりしたいんだもう一度 カルアミルクで」の六本木にはヒルズやミッドタウンはまだなく、WAVEも青山ブックセンターもあり、アマンドの前には大勢の人たちが集まっている。

「あともう一回 あなたから またもう一回の電話」も携帯ではないような気がする。

156. トンネル天国/ザ・ダイナマイツ (1967)

ザ・ダイナマイツのデビューシングルで、オリコン週間シングルランキングで最高71位を記録した。

グループサウンズのバンドの中でもR&B色がひじょうに強く、後の世代の音楽リスナーたちからも再評価されがちである。この曲は「トンネルぬけて〜」と繰り返される気合がそれほど入ってはいないようなボーカルから、「若いぼくらのでっかいハートには」というようなフレーズをも含むキャッチーなコーラス、山口富士夫と瀬川洋のとてもカッコいいギターの演奏などが特に印象的である。

155. タイム・トラベル/原田真二 (1978)

原田真二の4枚目のシングルで、「ジョイ」との両A面でリリースされた。オリコン週間シングルランキングでは最高4位を記録した。

甘いマスクと洋楽的な音楽センスで人気絶頂、Char、世良公則と共にロック御三家の1人としても知られる原田真二が「てぃーんずぶるーす」「キャンディ」「シャドー・ボクサー」とデビュー以来、3ヶ月連続リリースのセンセーションの後、真価を問われる的な楽曲だったような気がする。

「時間旅行のツアーはいかが」というわけで、クレオパトラやスフィンクスやハリウッド・クィーンなどが歌詞には登場するが、結局のところは「ここは東京 君の手の中」ということになる。スピッツによるカバーバージョンもとても良い。

154. タイムマシンにおねがい/サディスティック・ミカ・バンド (1974)

サディスティック・ミカ・バンドの日本のロック史に残る超名盤アルバム「黒船」から先行シングルとしてリリースされた曲である。

ロキシー・ミュージックのオープニングアクトを務めるなどイギリスでも注目されたバンドだけに、グラムロック的なポップでキャッチーなサウンドに加え、加藤ミカのイカしたボーカルもとても良い。

153. PONPONPON/きゃりーぱみゅぱみゅ (2011)

きゃりーぱみゅぱみゅのデビューミニアルバム「もしもし原宿」からのリードトラックで、フィンランドやベルギーといったヨーロッパの国々でも大いにウケた。

中田ヤスタカによるテクノ的なサウンドに、きゃりーぱみゅぱみゅのキュートなボーカルが見事にマッチし、流行りモノ的なトレンド感と共にポップ・ミュージックとしての強度も感じさせる素晴らしい楽曲である。

152. イージーライダー/深田恭子 (1999)

深田恭子の2枚目のシングルで、オリコン週間シングルランキングで最高6位のヒットを記録した。

PLAGUESの深沼元昭が作曲・編曲・プロデュースを手がけている。控えめにいって超名曲であり、「倫理や論理など振りかざす前にきつく抱きしめてよ 今すぐ」「永遠って言ったってなんだって終わるでしょ 始まってずっと続く恋なんて信じられない」など、たまらないフレーズが随所にあり、それを深田恭子が適度にウェットでグッとくるボーカルで歌っているところがとても良く、無意識過剰気味な説得力に頭がクラクラする。

151. 愛の才能/川本真琴 (1996)

川本真琴のデビューシングルで、オリコン週間シングルランキングで最高17位を記録した。作詞は川本真琴、作曲・編曲を岡村靖幸が手がけている。

「あの娘にばれずに 彼にもばれずにKissしようよ 明日の一限までには何度もKissしようよ」というわけで、この曲などを聴いていると、結局のところポップミュージックにとって最も重要な要素というのはラヴとセックスに尽きるのではないか、という気分になってくる。個人的には人生についても然りだと考えるが。