アリアナ・グランデの人気曲12選(Ariana Grante’s 12 Essential Songs)

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アリアナ・グランデは女優としてデビューしたものの、2013年に歌手としての活動を本格化させて以降はヒット曲を次から次へとチャートに送り込み、様々な新記録を樹立したりもした。4オクターブのボーカルはこれ見よがしではなく、あくまでナチュラルでありながら絶妙に微妙なニュアンスをも表現することに成功している。

SNSのフォロワーもひじょうに多く、インフルエンサー的な側面もあるのだが、化粧品ブランドやフレグランスラインといったビジネスに取り組む一方で、慈善活動や社会運動においても立場を明確にしている。

2010年代以降のポップシーンにおいて最も重要なアーティストの1人だといえるアリアナ・グランデは2026年7月の終わりに8作目のオリジナルアルバム「ペタル」をリリースすると発表しているが、リードシングル「ヘイト・ザット・アイ・メイド・ユー・ラヴ・ミー」は早くも全英シングルチャートで初登場1位を記録している。

この機会にアリアナ・グランデのこれまでのキャリアにおける人気曲をコンパクトかつエッセンシャルに振り返り、ニューアルバムへの期待を高めていきたい。

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The Way (featuring Mac Miller) (2013)

アリアナ・グランデのデビューシングルは2011年の暮れにリリースした「Put Your Hearts Out」だが、ティーン向けのバブルガムポップという感じの楽曲であり、本人はまったく気に入っていなかったという。その後、プロデューサーのハーモニー・サミュエルズと出会い、共作者のジョーダン・スパークスが歌っているデモテープを聴かせてもらったところかなり良かったので、それを提供してもらうことにした。

仲の良いラッパーのマック・ミラーに手伝ってほしいことを伝えると快諾してもらえたのでレコーディングを行い、レーベルもやがて決まったのであった。アリアナ・グランデはYouTubeチャンネルなどを使ってリリースする前から告知を効果的に行い、プロモーションのためにいろいろなラジオ局を回ったりもした。

その甲斐あってかこの曲はいきなり全米シングルチャートで最高9位を記録するヒットとなった。その後、この曲を収録したデビューアルバム「ユアーズ・トゥルーリー」をリリースするのだが、これは全米アルバムチャートでもちろん最初の1位に輝いたのであった。

ポップでキャッチーでとても聴きやすいR&Bトラックでありながら、ボーカルはすでにとても力強く、かなりのポテンシャルを感じさせもした。その音域の広さからマライア・キャリーを思わせる、などと言われがちではあった。

歌がとてもうまいことには間違いがないのだが、けしてこれ見よがしではなく、あくまでポップでフレッシュである。ミュージックビデオではマック・ミラーとの仲の良さそうな感じがとても微笑ましいのだが、後に語ったところによるとこの頃はまだ真剣に交際はしていなかったとのことである。

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Love Me Harder (with The Weeknd) (2014)

アリアナ・グランデのアルバム「ユア・エヴリシング」からシングルカットされたザ・ウィークエンドとのコラボレーション曲で、全米シングルチャートで最高7位を記録した。

後に世界的に大ブレイクを果たすザ・ウィークエンドだが、この曲が最初の全米トップ10ヒットであった。

ポップでありながらダークなムードも感じられるサウンドと、セクシャルな内容が特に印象的であり、アリアナ・グランデにとってはよりアダルトなイメージを印象づける楽曲となった。

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One Last Time (2014)

アリアナ・グランデの2作目のアルバム「ユア・エヴリシング」からプロモーション用のシングルとしてカットされ、全米シングルチャートで最高13位を記録した。

デヴィッド・ゲッタなどもソングライターの1人として名を連ねたEDM的でアップテンポな楽曲で、すでに別れた恋人の対して最後にもう一度だけ一緒に過ごしてほしいと懇願するような内容になっている。

2017年にイギリスはマンチェスターのライブ会場で自爆テロ事件が発生し、観客を中心とする多くの人々が死傷するという悲しい事件があったのだが、その少し後にチャリティーシングルとしてリリースされ、全英シングルチャートで最高2位のヒットを記録した。

Dangerous Woman (2016)

アリアナ・グランデの3作目のアルバム「デンジャラス・ウーマン」のタイトルトラックにして先行シングルで、全米シングルチャートで最高8位を記録した。

当初は「フォーカス」を先行シングルとして「ムーンライト」というタイトルのアルバムにする予定だったのだが、以前の作品と 音楽性にそれほど変わりばえがしないのではないかというような意見もあったことなどから、この曲を先行シングルとし、アルバムタイトルも「デンジャラス・ウーマン」に変更したようである。

ミッドテンポなR&Bという感じで音楽的にそれまでのアリアナ・グランデの楽曲よりもオーセンティックなムードが漂っているのだが、コーラスの声が加工されていたりと絶妙にモダンな隠し味もある。

あなたの魅力を知って私は危険な女になってしまいそうというようなことが歌われたこの曲は、アリアナ・グランデのよりアダルトでセクシーな魅力を引き出しているといえる。

Into You (2016)

「デンジャラス・ウーマン」のアルバムから2曲目のシングルとしてリリースされ、全米シングルチャートで最高13位を記録した。

チャートでの順位だけを見るとアリアナ・グランデの楽曲の中でもそれほど特に大ヒットしたというわけでもないのだが、名曲ランキング的なリストなどでは1位に選ばれている場合も少なくはない。

EDM的な楽曲で静かめにはじまるのだが、キャッチーなサビで一気の盛り上がるということを繰り返しながら、曲も後半にいくにつれてボーカルがよりエモーショナルになっていくという展開がとても良い。

そして、恋愛において相手からのアクションを待ち、もっと会話は少なめで体にふれてほしいというようなことが歌われている。脈打つビートもまるで鼓動を表現しているようである。

Side to Side (Nicki Minaj) (2016)

「デンジャラス・ウーマン」のアルバムから3曲目のシングルとしてカットされ、全米シングルチャートで最高4位を記録した。

ニッキー・ミナージュのラップをフィーチャーしたレゲエポップソングで、シングルカットするのはわりと攻めた選択なのではないかというような気もするのだが、「デンジャラス・ウーマン」からはこの曲が最もヒットしている。

タイトルの「サイド・バイ・サイド」はフラフラでちゃんと歩けないという意味なのだが、夜通し何をしていてそんなになったのかについてはお察しの通り、とてもセクシーな楽曲となっている。

ミュージックビデオでは「ICON」という文字の入ったキャップをかぶったアリアナ・グランデが他の女性たちとエクササイズ用の自転車を漕いでいたり、サウナでニッキー・ミナージュと共に肉体美を見せつける男性たちに囲まれていたりもする。

それにしてもメインストリームど真ん中のポップシンガーがこのような内容の楽曲をシングルとしてリリースし、しかもヒットさせてしまうというのが健全でとても良い。

no tears left to cry (2018)

「ユアーズ・トゥルーリー」「マイ・エヴリシング」が全米アルバムチャートで1位、「デンジャラス・ウーマン」が最高2位でヒットシングルも多数とすっかり大人気アーティストとしての地位を確立したアリアナ・グランデだったが、2017年のマンチェスター公演の直後に、会場内で自爆テロが発生し、観客を中心とする22名が死亡し59名が負傷するという悲劇が起こった。

この事件がきっかけでアリアナ・グランデはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患うのだが、その後、カムバックシングルとしてリリースされたのがこの曲であり、全米シングルチャートで最高3位のヒットを記録した。

事件のことを直接歌ってはいないものの、おそらくその影響は強く受けていて、だからこそのポジティブで力強いメッセージ性がリスナーや批評家から高く評価された。

流す涙などもう残っていないぐらいに泣きつくしたいまは、元気に生きていこうという最高の気分である、ということが歌われていて、世の中に溢れるネガティブな物事に対抗する最大の手段は自分自身がポジティブに楽しく生きていくことである、というようなメッセージをも含んでいる。

バラードからはじまり、やがてアップテンポでアンセミックな感じに盛り上がっていく展開はグロリア・ゲイナー「恋のサバイバル」などをも思い起こさせる。

アリアナ・グランデのことをトレンディなポップシンガーぐらいにしか捉えていなかったリスナーの中にも、この曲がきっかけでよりシリアスなアーティストとして認識するようになった人たちが少なくはないように思える。

この曲を先行シングルとする、アリアナ・グランデにとって通算4作目のアルバム「スウィートナー」は全米アルバムチャートで初登場1位に輝いた。

thank U, next (2018)

アリアナ・グランデのシングル「サンキュー、ネクスト」は2018年11月3日に一切の予告もなく突然にリリースされた。アルバム「スウィートナー」が発売されてからまだ3ヶ月も経っていなかった。

その間に起こった出来事といえば、アリアナ・グランデの元恋人で初のヒット曲「ザ・ウェイ」で共演もしていたラッパー、マック・ミラーのドラッグ過剰摂取による急死である。

アリアナ・グランデの過去のいくつかの恋愛について元恋人の実名も挙げて歌ったいわゆる失恋ソングなのだが、彼らに感謝の気持ちを伝えながら次に進もうというポジティブな内容が広く支持を得た。

全米シングルチャートで初登場1位に輝いたのをはじめ、20ヶ国以上のシングルチャートで1位になった大ヒット曲である。

ミュージックビデオは「ミーン・ガールズ」「チアーズ!」といった2000年代にヒットしたラブコメディ映画のパロディを含み、リリースされた頃の季節柄もあってかサンタクロースのコスプレもあってとても良い。

7 rings (2019)

アリアナ・グランデの5作目のアルバム「サンキュー、ネクスト」から2曲目のシングルとしてリリースされ、全米シングルチャートで初登場から通算8週1位の大ヒットを記録した。

ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の人気曲「私のお気に入り」(原題:My Favourite Things)が引用されていることも話題となった。

アリアナ・グランデはこの楽曲はフレンドシップアンセムであると説明しているのだが、婚約者であったピート・デヴィッドソンとの破局後、女性の友人たちとの友情を深めていくようになり、高価なものを買いまくったりする小旅行に出かけたりもしたという。そして、その時の体験がこの楽曲のベースになっていて、アリアナ・グランデの友人たちはミュージックビデオにも出演している。

 音楽的にはトラップ的でもあるビートが特徴的であり、アリアナ・グランデの楽曲の中でも特にヒップホップ寄りなのではないかといわれたりもしている。

positions (2020)

アリアナ・グランデの6作目のアルバム「ポジションズ」からの先行シングルで、全米シングルチャートで初登場1位に輝いた。

トラップ的なビートが特徴のヒップホップR&Bという、アリアナ・グランデの楽曲としては典型的な 音楽性だとはいえるのだが、よりメロウでリラックスした感じにはなっている。

とはいえ、キッチンでもベッドでも要望に応える、というようなセクシーな内容がやはり歌われている。

アリアナ・グランデがアメリカ大統領に扮するミュージックビデオも話題になった。

we can’t be friend (wait for your love) (2024)

アリアナ・グランデの前作から約3年4ヶ月ぶりのオリジナルアルバム「エターナル・サンシャイン」からは、リードシングルの「イエス、アンド・アイ?」が全米シングルチャートで初登場1位に輝き、人気の健在ぶりを印象づけたのだが、次の「ウィ・キャント・ビー・フレンズ(ウェイト・フォー・ユア・ラヴ)」も連続して初登場1位となった。

アルバムは2004年公開に公開されたミシェル・ゴンドリー監督の映画「エターナル・サンシャイン」の影響を受けているのだが、この楽曲においては、ミュージックでオマージュを捧げてもいる。

シンセポップ的なサウンドとユーロポップ的なメロディーが融合したモダンでカジュアルな切なさを宿した素晴らしいポップソングであり、友情とロマンスとの絶妙に微妙な関係性をテーマにしていると思わせながら、実はポップスターでセレブリティでもあるアリアナ・グランデとファンや世間一般的な視聴者であり傍観者との関係性にも言及しているのではないか、と深読みされる場合もある。

hate that I made you love me (2026)

アリアナ・グランデの通算8作目となるアルバム「ペタル」からのリードシングルである。物憂げなシンセポップ的サウンドにはやや中毒的な魅力もあるように思えるが、現在においてトップクラスにメジャーな人気アーティストのカムバックシングルにしてはやや地味な印象も受ける。

モノクロのアートワークもまったくポップスター然とはしていなく、そこが逆に興味深かったりもあうる。個人的な別れをテーマにした楽曲として解釈することもできるのだが、アリアナ・グランデというアーティストでありながらセレブリティ、インフルエンサー的でもある存在とカジュアルに感想や意見のようなものを世界に向けて堂々と発信しがちな世間一般的な人たちやそれらを容認する社会的な空気感に対して、違和感を表明しているようにも感じられる。

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