Jerry Lee Lewis, ‘Whole Lotta Shakin’ Goin’ On’ (1957)
ジェリー・リー・ルイスのご機嫌なブギウギピアノが印象的なこのロックンロールクラシックは、R&B歌手のリー・メイベルをはじめ数組のアーティストたちによってすでにレコーディングされていた楽曲のカバーバージョンであった。ライブでは人気のレパートリーだったものの、扇情的すぎるのではないかという懸念もあったようなのだが、テレビ番組「スティーヴ・アレン・ショー」で披露して以降、そのエキサイティングなパフォーマンスの衝撃も相まって、全米シングルチャートで最高3位の大ヒットを記録することになった。
The Crickets, ‘That’ll Be the Day’ (1957)
バディ・ホリーの最初のヒット曲となったこの曲は全米、全英いずれのシングルチャートにおいても1位に輝くのだが、最初にレコーディングしたバージョンはレーベルが発売を拒否して世に出ていなかった。そこで別のレーベルで再レコーディングしてリリースすることになったのだが、こちらはザ・クリケッツ名義となった。タイトルはバディ・ホリーがメンバーと見に行った映画「捜索者」におけるジョン・ウェインのセリフに由来する。ビートルズの前身バンドであるクオリーメンが初めてレコーディングした楽曲ともいわれている。軽快さの中に切なさも感じられるこの曲でバディ・ホリーは恋人に対して、君が僕にさよならを言う日なんて僕が死ぬまで訪れないだろうというようなことを歌っているのだが、バディ・ホリーはこの曲が大ヒットした翌々年に飛行機事故で亡くなることになり、その日のことは後にドン・マクリーン「アメリカン・パイ」で「音楽が死んだ日」と歌われたりもする。
Chuck Berry, ‘Johnny B. Goode’ (1958)
ロックンロールの名曲を1曲だけ挙げよという難題が出された場合、この曲を選ぶ人たちはひじょうに多いのではないだろうか、と思えるぐらいとても有名で重要な楽曲であり、1985年の大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマイケル・J・フォックス演じる主人公が演奏したことでさらに有名になった。読み書きもできない田舎の少年がギターの演奏で有名になるという内容はチャック・ベリーの半自伝的なところもあるのだが、ディテールは事実と異なるところもあり、「ジョニー」という名前は数々の楽曲で共演したピアニストのジョニー・ジョンソンに由来する。
The Everly Brothers, ‘All I Have to Do Is Dream’ (1958)
ドンとフィルの兄弟からなるエヴァリー・ブラザーズの数あるヒット曲の中でも特に有名な楽曲であり、全米、全英シングルチャートにみならず、アメリカではカントリー、R&Bなど当時のすべてのチャートで1位に輝いた。美しく夢見心地なハーモニーと温かいサウンドが素晴らしく、ノスタルジックでありながらエバーグリーンな魅力をフルに発揮している。ビートルズやサイモン&ガーファンクルをはじめ、実に数多くのアーティストに多大な影響をあたえた。
Eddie Cochran, ‘Summertime Blues’ (1958)
夏をテーマにした軽快なロックンロールクラシックではあるのだが、この曲で歌われているのは楽しさや解放感ではなく、タイトルがあらわしているように夏の憂鬱であり、労働者階級のプロテストソングにもなっている。当時、19歳だったエディ・コクランは全米シングルチャートで最高8位を記録したこの曲のヒットで人気が出るのだが、この2年後に交通事故によって若くして亡くなった。ザ・フー、ブルー・チアー、日本ではRCサクセションなど多くのアーティストたちによってカバーされている。
